【注意】この記事には、「システムファイルの改ざん」や「リッピング」といったアングラなことに関連することを書いているので、良い子は読まないで下さい。また、真似をした場合、機器はメーカーの保証対象外となりますので、あくまでも自己責任でお願いします。
★NAS内のm2tsファイルを、LAN経由してPS3で再生している52インチ液晶TVの画面。
画面はハメコミ合成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ではありません(笑)。
今年9月にアヴリル・ラヴィーンがミュージック・ステーションに出演した時の映像です。
プレイステーション3では、市販のブルーレイ・ディスク(BD)タイトル(=BDMV)の再生はもちろん、フルHDのDVカメラで撮影してできたAVCHDファイルや、BDレコーダーでデジタル放送をDRもしくはTSモードで録画して、BD-RやBD-REにダビングしたものをPCでリッピングしてできたm2tsファイルを再生することが可能です。
m2tsファイルをBDやDVDなどのメディアに焼いて再生することもできれば、USBメモリーや外付けUSB接続HDDにファイルを入れて、PS3のUSBポートに挿して再生することもできます。でも、これではいちいちPCからメディアやメモリやHDDにファイルをコピーしてから、TVを置いてあるリビングルームに持って行ってPS3に入れるという手間があって、とても面倒です。
PCとPS3をLANで接続してあれば、LANを経由してDLNAで再生することができます。
一つの方法は、Windows Media Player 11でメディアの共有の設定をしておき、m2tsファイルの拡張子を「mpg」に変更するか、もしくはm2tsファイルのコピーを作って、コピーしてできたファイルの拡張子を「mpg」に変更することです。これで、簡単にPC内のm2tsファイルをLAN経由してPS3で再生することができるようになります。しかし、この方法も、次のような手間が少しあります。
①m2tsファイル再生時には、必ずPCを起動させておかなければならない。
②m2tsファイルの拡張子を「mpg」に変更するか、もしくはm2tsファイルのコピーを作って、コピーしてできたファイルの拡張子を「mpg」に変更しておかなければならない。
これらの手間を一気に解決するには、NASがDLNAサーバーとしてm2tsファイルを配信してくれれば、そのNASにm2tsファイルを入れて24時間稼働させておく方法が考えられます。「価格.com」のサイトのページによれば、BUFFALOのNASは、最新のファームウェアにアップデートするとm2tsファイルも認識してくれるそうです。
しかし残念ながら、僕が使っているアイ・オー・データのNAS「LANDISK Tera HDL-GT2.0」では、DLNAサーバー機能はあるものの、m2tsファイルを認識してくれません。ファイルの拡張子を「mpg」に変えてみてもダメでした。アイ・オー・データに電話で問い合わせましたが、m2tsファイルは対象外とのことでした。実は、アイ・オー・データのNASのDLNAサーバー機能は、DigiOnの「DiXiM」というソフトウェアをベースとして実装されているそうなんですが、DigiOnに問い合わせたところ、実際の実装は各メーカーによってカスタマイズされているので、メーカーでサポートしてないものはわからないとのことでした。
BUFFALOのNASを1台買うことも検討しましたが、NASは本体だけでなく、バックアップや交換用のHDDとかUPSも必要になります。違うメーカーのものがあると管理・運用も大変になるし、かなりコストやスペースがいりようになってしまいます。
そこで、アイ・オー・データのNAS「LANDISK」でm2tsファイルを認識させるようにする方法がないか検索してみました。「LANDISK」はLinuxで動いているので、NASからHDDを取り出してLinuxマシンに接続しtelnetを使えるようにして、m2tsのファイルタイプを追加する方法があることが分かりました。参考にしたHPは次の二つです。
・「PS3購入(landiskのハック編) - デジタル動画ZUKI」
・「IO DATA LANDISK HDL-Gシリーズを apt-get可能に」
ただし、これらのHPではアイ・オー・データのNAS「LANDISK」のうち、「HDL-Gシリーズ」や「HDL-GXシリーズ」のような、HDDが1台しか搭載されていない機種の場合しか書かれていませんでした。
僕が使っているのは、「LANDISK Tera HDL-GT2.0」といって、500GBのHDDを4台(計2TB)搭載し、RAID構成になっているものです。僕は今、このNASをRAID1+0(ミラーストライピング)に設定して使っています。この場合、読み書きを高速化するために、データは2台ずつのHDDに分散(ストライピング)されて書き込まれています。1台のHDDだけ取り出して、中のシステムファイルを書き換えればいいというわけにはいきません。試しにセットになった2台のHDDを、それぞれLinuxマシンに接続して中のシステムファイルをのぞいてみましたが、全く同じファイルが見えました。telnetが使えるように、2台のHDDのシステムファイルをそれぞれ同じように書き換えてみましたが、これらのHDDをNASに戻してもNASが起動しませんでした。2回やってみましたが、2回ともダメでした。書き換えによって、ストライピングされたデータの不整合が発生してしまうためのようです。
そこで思いついたのが、このRAID1+0によって実質容量が1TBになっているNASに、同じ容量の1TBでeSATA接続の外付けHDD「RHD-UX1.0T」を接続し、ミラーリングしていったん1台のHDDにしてしまう方法です。「RHD-UX1.0T」は5万円近くしましたが、この方法は大成功でした。
僕がやったおおまかな手順を書きますが、Linuxやtelnetを使う以上、UNIXやLinuxの知識は必須になります。僕は幸いにも、大学の教養課程時代にUNIXを勉強し、90年代後半には自作PCでLinuxサーバーを作っていたので、この辺は楽勝でした。
ソフトウェアで必要なものは、次の2つのフリーソフトです。
①「KNOPPIX Japanese edition」・・・CDやDVDから起動できる、フリーのLinux。僕は、DVD版を早朝にFTPでダウンロードしました。
②「Tera Term」・・・telnetのフリーのクライアントソフト。
使用した機器は次のものです。
①アイ・オー・データ 「LANDISK Tera HDL-GT2.0」(以下、「NAS」と略)
②アイ・オー・データ 「RHD-UX1.0T」(1TBでeSATA接続の外付けHDD、以下、「HDD」と略)
③ノートPC・・・SONY 「VAIO Type S」(Windows VistaがプリインストールされたPC、以下「PC」と略)・・・デスクトップPCもあるが、NASの設定やリビルドの進行状況を見るのに使っていたので、スタンドアロンにしたノートPCを使用した。
④SATA→USB2.0変換ケーブル・・・Groovy 「UD-505SA」
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1.NASのeSATAポート1にHDDを接続し、eSATAボリューム1をミラーリングに変更する。これによって、再構築(リビルド)が行われる。
2.NASの設定画面で、eSATAボリューム1の「ミラーディスクの保管」を行ってから、HDDを外す。
3.PCで、DVDからKNOPPIXを起動しておく。
4.SATA→USB変換ケーブルを使って、PCにHDDをUSB接続する。
5.telnetを使えるようにする。
①KNOPPIXのコンソール画面を開く。
②HDDをマウントする(ファイルシステムはext3)。
・# fdisk -l (接続したHDDを確認する。)
・# mkdir -p /mnt/landisk/2
・# mount -t ext3 /dev/sdb2 /mnt/landisk/2
③telnetを許可設定にする。
・viを使って、/mnt/landisk/2/etc/init.d/rc.local の、
#ENDの前に/usr/sbin/telnetdを追加する。
/usr/sbin/telnetd
#End
④network越しの(仮想端末への)rootログインを許可設定する。
・/mnt/landisk/2/etc/securetty の最後に、次行を追加する。
pts/0
⑤HDDをアンマウントする。
・# umount /dev/sdb2
6.HDDをPCから外して、exitでコンソール画面を閉じる。
7.NAS本体から500GBのHDD4台を全部はずした状態で、HDD「RHD-UX1.0T」をNASのeSATAポート1に接続する。
8.HDD1台の状態でNAS本体を起動してから、NAS付属のユーティリティーソフトでIPアドレスを確認する(うちでは「192.168.11.10」だった)。
9.「Tera Term」でNASのIPアドレスにtelnet接続する。
①rootでログインする。パスワードは不要。
②ルートファイルシステムが書き込み不可になっているので一時的に変更したあと、
rootのパスワードを設定する。
・# mount -o rw,remount /
・# passwd
(好きなパスワードを設定する。)
10.NASの電源が入っているまま、NAS本体に500GBのHDD4台を一つずつ元に戻したあと、NASの設定画面で「eSATAディスク1からのミラーリング開始」を実行する。これによって、すべてのHDDのリビルドが行われる。
11.リビルドが終了したあと、再び「Tera Term」でNASのIPアドレスにtelnet接続する。
①ファイルタイプが記述してあるディレクトリへ移動する。
・# cd /mnt/hda5/dmsf_data/conf/filetype
②viを使って、ファイル「m2ts」を新規に作成し、中に次の1行を書き込む。
video/avc
12.PS3のメニューから「メディアサーバーの検索」を行い、NASの名前があるのを確認する。
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以上で、NASの中のm2tsファイルの名前を選択すればLAN経由で再生できます。
この方法だと、TVを置いてあるリビングルームにいながら、いつでもフルHDのm2tsファイルを再生して見ることができます。いちいちPCのところに行く必要がないので、とても楽です。それにフルHDの映像は、PCのディスプレイで見るよりも、大画面液晶TVで見る方がはるかにきれいだし迫力があっていいです。
これで、うちは快適なマルチメディア・ホーム・ネットワークを構築できました。