ニュージーランドのハーツ・レンタカーに車の修理代約73万円を払うはめになりました。
【ハーツからのメールに添付されていたレンタカーの修理代の請求書】
僕は今年3月16日(月)~3月31日(火)の間、ニュージーランドに旅行に行っていました。ニュージーランドでは、南島のクライストチャーチから北島のオークランドにかけて、すべてレンタカーで移動する予定でした。
僕は、海外旅行でレンタカーを利用するのは初めてではありません。今まで、アメリカ2回、カナダ2回、ヨーロッパ(オランダ→ドイツ→スイス)、オーストラリア、グアム島、バリ島でレンタカーを借りたことがあり、海外だけで5,000kmは運転した経験があります。
今回も出発前に、あらかじめ日本のハーツ・レンタカーのHPで予約をしておき、3月17日(火)にクライストチャーチの空港に着いたらすぐに、ハーツの窓口でレンタカーを借りました。ニュージーランドの狭い町中では大きい車では運転しにくいだろうと思い、予約したのは一番大きいセダンより一つ下の「トヨタ・カムリ 2.4ℓ」クラスでした。
しかし、実際に用意されていたレンタカーは「MAZDA 6」(2.5ℓ)という車で、日本では「アテンザ・セダン」という名前で売られている車でした。帰国後、マツダのニュージーランドのHPを見て、僕が日本で乗っているBMW 335iクーペ(3.0ℓ、パラレルツインターボ)よりも一回り大きい車だったことを知りました。トランクにスーツケースやバックが、自分の車よりも簡単に入るのを不思議に思っていたのですが、予定外に大きい車だったことには気が付きませんでした。
さらに、ニュージーランドは、国道1号線でも片側1車線で、その1車線が狭い上に路肩が舗装されておらず、路肩は草地か砂利になっているのが普通でした。ニュージーランドの道路事情は予想外に悪いものでした。
レンタカーを借りて2日目には、見通しのいい直線道路で路肩の縁石にホイールを擦ってしまいました。レンタカーのハンドリングが、非常に不安定だったのです。
3日目に、マウント・クックのふもとの砂利を敷いた駐車場でタイヤが空転し、コントロールを失ってスピンしたのを、ハンドル操作と急ブレーキで何とか止めました。この時タイヤがロックし、装備されているはずのABSが効いていないことに気が付きました。
4日目にクイーンズタウンに向かう途中、路肩の草地に突っ込んでしまいドアに擦り傷を付けてしまいました。また、峠道の下り坂でブレーキが効かず、コーナーではドリフトしまくっていました。本来なら装備されているはずの、TCS(トランザクション・コントロール・システム)が全く作動していませんでした。
この後、クイーンズタウンでハーツの営業所に行こうと思いましたが、営業所が小さすぎて場所が分からず断念しました。
レンタカーを借りて6日目の3月22日(日)に、クイーンズタウンからミルフォードサウンドにかけてドライブしている途中で、また路肩の草地に突っ込んで車がスピンしてしまいました。単に車道の路肩の草地に突っ込んで、車に擦り傷を付けただけの自損事故です。現場は100km/h制限だったので、スピード違反もしていませんでした。
この後しばらくして一般市民の車2台に前後を挟まれて止められ、訳の分からないまま警察官を呼ばれました。警察官が来たら、パトカーに乗せられて近くのラムズデンという所の警察署に連行されました。警察官には国際運転免許証だけでなく、パスポートも取り上げられました。僕は、いったい何が起きたのか訳が分からないままの状態でした。
僕もスピンした場所を覚えていなかったため、警察官は現場検証をしませんでした。一般市民2人の調書だけで「危険運転」という罪で裁判所に告訴されてしまい、翌日3月23日(月)にクイーンズタウンの裁判所に行きました。裁判所では白人の弁護士がいて、有罪と認めれば今日1日で済むが、認めなければ警察官や証人を呼んで1~2カ月かかると言われました。
僕は警察官にパスポートも取り上げられていたため、パスポート無しでは1~2カ月もニュージーランドに滞在できないので、有罪を認めることにしました。判決では1,630NZドル(約10万円)の罰金と1年間のニュージーランド国内の運転禁止が言い渡されました。判決直後に裁判所内で罰金を現金で払い、パスポートを返してもらいました。
この後、ニュージーランドの旅行は飛行機の国内線とバスで続けて、予定通り3月31日(火)に帰国しました。
クイーンズタウンでは、警察官と一緒にハーツの営業所にも行きましたが、車の修理費用の見積もりは2,800NZドル(約18万円)でした。ただ、裁判所に行った翌日の3月24日(火)に、ハーツから修理代を請求するというようなメールが来ていました。僕は、レンタカーを借りる時に保険をすべて賭けていたので、自損事故くらい保険でまかなえるのだろうと思っていました。
ところが、この旅行のことを半分忘れかけていた先月末5月26日(火)に、突然ニュージーランドのハーツ・クライストチャーチ支店から、レンタカーの修理代1万1,431.28NZドル(約73万円)を請求するメールが来ました。各修理工場の請求書とともに、上のような請求書がすべてpdfファイルで添付されていました。
このメールには、修理代を14日以内に支払うようにと書かれていました。期間内に支払わなければ、日本の取り立て業者を雇うので、この場合はもっとコストがかかるとも書かれていました。ほとんど脅しのようなメールでした。
レンタカーを借りる時に保険を全部賭けていたのに、こんな不当な請求をされるとは訳が分かりません。そこで、日本語で通じる範囲であちこちに電話をかけてみることにしました。電話して聞いたところは以下の通りです。
- ハーツ・レンタカー日本支店のカスタマーサービス・・・クライストチャーチ支店に問い合わせたところ、交通事故で有罪になった場合には保険は適応されないから、すぐ払うように言っていたとのこと。ただし、日本支店ではクライストチャーチ支店への異議申し立てを取り次いだり、修理代金を取り立てることはしない。ニュージーランドでの契約なので、日本支店は全く関与しないとの回答だった。
- 日本の弁護士会や日弁連・・・交通事故は日本国内のものしか取り扱わないと言われた。
- 東京・渋谷にあるニュージーランド大使館・・・法律には詳しくないのでよく分からないが、刑事事件としては罰金を払っているから済んでいるが、修理代金の請求は民事であり、民事裁判も起こさず請求してくるのはおかしいのではないかと言われた。
- クイーンズタウンの警察署で少し通訳をしてくれた日本人ガイド・・・メールを転送したところ賠償額に驚いたとのことで、ニュージーランド国内にも日本人の弁護士がいるので相談したらどうかとのことで、その弁護士の連絡先およびHPのアドレスを教えてもらった。
- ニュージーランドの首都ウェリントンにある日本大使館の領事・・・まず、ハーツから僕のところに来たメールを、本当に送ったのかどうかクライストチャーチ支店に確かめたところ本当に送ったとの回答で、日本に帰国した者にも請求するのか聞いたところ、請求するとの回答だったと言われた。領事からは、ニュージーランドにただ1人いるという日本人の弁護士を紹介すると言われたが、上記の日本人ガイドの人にすでに連絡先を教えてもらっている弁護士のことだった。
5月28日(木)に、このニュージーランドにただ1人いる日本人の弁護士さんに、経過を書いたメールとともに、ハーツから送られてきたメールをすべて転送しました。3日後の5月31日(日)には回答が来たのですが、「結果的に有罪を認めてしまっているため、(弁護士さんに)相談料を払っても覆す事は難しいと思われる」という残念な返事でした。
僕はハーツと争うことはあきらめて、次の日6月1日(月)にハーツ・クライストチャーチ支店に、修理代を僕のクレジット・カードにチャージしてくれというメールを送りました。6月4日(木)になってハーツからメールが来て、添付ファイルで「PAYMENT RECEIVED」というハンコが押されたクレジット・カードの明細書が送られてきました。6月6日(土)には、日本のクレジット・カード会社のHPでも、ハーツから修理代が引き落とされているのを確認できました。
昨日6月9日(火)で、ハーツから修理代請求のメールが来てから14日が過ぎましたが、何も言ってきていません。修理代をクレジット・カードで引き落とすことは、うまくいったのでしょう。
修理代の明細をよく見てみると、修理したのはニュージーランドのマツダではなく、下請けの修理会社に出されたようです。しかも、その修理会社の請求が税込みで7,026.19NZドル(約42万円)にもなっています。この名目は単に「Labour as Authorised」と書かれているだけです。つまり、修理の労働料が約42万円もかかったということです。ニュージーランドでは、マツダはよほど特殊な車なのでしょうか?
「危険運転」という罪もよく分かりません。日本では自損事故を起こしても、人や物を傷つけていない限り、訴えられることはありません。警察官が一般市民から聞いて作った調書だけで、現場検証もせず物的証拠も全く無しで、直接裁判所に起訴できるというのも不思議です。法治国家ではあり得ないことでしょう。
ニュージーランドは、人口420万人に対して羊が1,000万頭もいるような国です。僕が今まで海外旅行してきた国の中では、走っている車の数も極端に少なかったです。
結局、僕がニュージーランドを旅行して抱いた感想は、ニュージーランドは「G8(主要8ヶ国)」とか先進国には入らず、モータリゼーションが発達していない遅れた国だということだけでした。
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